リボンの騎士 ザ・ミュージカル

午前11時には、開場とのことなので、新宿 歌舞伎町にある新宿コマ劇場に移動。
開場時間よりもかなり前なのに、劇場周辺には日替わり限定グッズを求めて長蛇の列が!



劇場前の広場には私設のグッズ交換所、通称「ヲタ露店」が軒を連ねていました。
 
皆さん暑い中お疲れ様です。
ところで、劇場前の広場を眺めてるとオーラを放ちまくる怪しい看板を発見!
『ひげガ〜ル』…演劇が始まるまで、この珍妙な言葉が頭から離れませんでした。
この看板の正体は何なのか、帰宅してからネットで検索してみたら
オカマバーであることが分かって、その言葉に妙に納得。
綺麗な人から、強烈な人まで在籍されている様で、何だか楽しそう…


新宿歌舞伎町オカマバー ひげガール
http://www.hige-girl.com/


劇場に入る前に昼食を買おうとマックに並んでいたら、巡回中の警官に呼び止められる。
バックの中にナイフなどの怪しいブツを隠し持っていないか職務質問された。
何で僕がそんな事を聞かれなきゃいけないんだろうか(苦笑)
劇場周辺には、僕より怪しいヲタヲーラを放ってそうな人がいっぱいいるのに…
そんなに僕って怪しく見えるんですか…orz


そうしてるうちに開場時間になったので、コマ劇場に入場。
いつものハロプロの現場と違って、女性、家族連れやヅカファン流れと思われる
おばちゃんが多く見受けられました。
ヲタヲタしく騒がしい現場も楽しいのですが、こういう和やかな雰囲気もいいものですね。
というか全世代の人が集まる現場こそが、元々ハロプロの持ち味だったはずなのですが…


今回のミュージカルに対する狼での評価は、結構好印象で受け入れられている様子。
一体どんな内容のものが飛び出すのか見届けようとステージ全体を見渡せる
最後列の座席に着席、そしてミュージカルの幕が上がった。
ちなみにこの日の配役は、以下の通り。


第1幕
サファイア 高橋愛
フランツ王子 松浦亜弥
大臣 吉澤ひとみ
大臣の息子 久住小春
家臣ナイロン 小川麻琴
魔女へケート 藤本美貴
王・神さま 箙かおる宝塚歌劇団専科)
王妃 マルシア
近衛兵 三好絵梨香岡田唯
淑女 新垣里沙亀井絵里道重さゆみ田中れいな三好絵梨香岡田唯石川梨華


第2幕
牢番ピエール 石川梨華
牢番トロワ 三好絵梨香
牢番コリン 岡田唯
騎士ヌーヴォー 新垣里沙
騎士トルテュ 亀井絵里
大臣の息子の嫁スカウトマン リュー 道重さゆみ
大臣の息子の嫁スカウトマン リジィエ 田中れいな


演技が始まる前のモー娘。&松浦&美勇伝によるミュージカルのテーマ曲、
Mystery of Lifeで、いきなり僕の涙腺に込み上げてくるものが。


『これから僕の目の前で何かとんでもない事が起ころうとしている』


全然悲しい場面でも何でもない時に、こんな風になったのは人生で始めてのこと。
偉大な存在に遭遇したときに、涙が勝手に溢れてくる事があるという話を
よく聞くが、このミュージカルがそうだと言うのか?


心地よいハモり具合とオーケストラによる生演奏の迫力ある音圧・臨場感、
これから始まる演劇の根源となるテーマ『命』の内容を暗示させる歌詞…
いつものコンサート以上に魂が篭っているのがひしひしと感じられます。


そして、神さま役の箙(えびら)さんの圧倒的な歌声。
女性なのにどこからあんな、ものごっつい歌声が出せるの?
これがタカラヅカの実力というものなのか…


さらに予想外だったのがマルシアさん。
僕の認識の中では、よくワイドショーで世間を騒がせるトラブルメーカー的な
存在でしかなかったのですが、なかなかどうして!
歌声も箙さんと違ってごっつい声ではないですが、女性としての優しいながらも
力強さを併せ持ったものでした。演技でも存在感が際立っています。


箙さんとマルシアさんの熱演がいいアクセントになって、アイドルミュージカルに
ありがちな『小学校の文化祭でやる演劇』紛いレベルの演劇をはるかに凌駕している。
ハロプロメンバーの演技の基本性能も、宝塚歌劇団の演出家である木村信司さんの
タカラヅカ仕込みの指導によって、かなりのレベル(演技が単に上手というわけではなく
感情にダイレクトに訴えることが可能なレベル)にまで底上げされている様です。


かといって、このミュージカルがガチガチの小難しい演劇ではなく、箙さんと
マルシアさんの『剛』に対して、ハロプロメンバーの『柔』がうまく調和して
普通のファミリー層の観客でも手の届き易いものになっています。
まさに、夏休みに鑑賞するにはピッタシのミュージカルです。
これがいきなり100%タカラヅカオンリーだったら、どんなに素晴らしい演技であったと
しても拒絶反応を起こしていたと思う。
まさに偶然の出会いが生み出した、必然的な結果なんだろうな…


第1幕が終わった時には、長時間息を止めて水中から顔を出したような『プハァー』って
感覚でした。
涙腺決壊は予想していない事態だったので、ハンカチを用意して第2幕に臨みました。
ハンカチを用意した事もあって、演劇の最後の方はもう、遠慮なくホロホロ逝かせて
頂きましたよ。


昼の部の公演が終了してロビーに出ると、所々から鼻をグシグシすする人が見受けられたので
涙腺崩壊したのは僕だけじゃなかったのね、いい歳して恥ずかしいことじゃ
ないんだよねと、ちょっと安心してみたり…


夜の部の公演もあるので、こんな素晴らしい内容なら是非ともまた観たいが
当日券が約1万円もするのでどうしようかと、ちょっとの間迷ったが欲には勝てず
結局、チケットを購入。懐が一気に寂しくなってしまいました。
金曜日に有給休暇をもらって遠征した事もあって、職場の人用に何かおみやげを
買っていこうかと考えていましたが、遠征時に何かトラブルがあったことを
考えるともうこれ以上金を使う事が出来ない…
よって、おみやげの購入を断念。次回の遠征時に埋め合わせをするつもりなので
今回は許してください。


いやー、なんとく時東ぁみライブ遠征のついでにチケットを購入してみた
程度だったんですがいいモノを観させて頂きました。
あくまでも、ライブでヲイヲイ絶叫して楽しむのが第一主義の人なので
ミュージカルというものを今まで見くびっていました。
そして、ハロプロメンバーの実力って底が深いことを思い知り、
改めてモー娘。を見直しましたよ。
リボンの騎士じゃなくてもいいんで、宝塚とのコラボを毎年の夏休み期間中、
コマ劇場での恒例にして欲しいと思います。